幸せ

中途半端に都会やその社会に関わることなく田舎で一生を過ごした方が幸せになっていたかもしれない。若くして肉体労働者の男と結婚して、自分もスーパーの店員とかで、両親は近くに住んでいて、子どもをポンポン産んで、そういう田舎の生活はそれなりに幸せなんじゃないかと思う。ただしそれは都会の生活を知らないままそうなった場合だ。
変に都会に出て働き、休みの日は人でごった返す商業施設に行き、高いメシを食い、たいして買う気もない服や雑貨を眺め1日を過ごす。都会は1人に優しい。1人で飯を食ってても、ショッピングをしていてもそれを不審がる人はいない。私みたいな人嫌いにはぴったりなのかもしれない。でも逆に、人嫌いこそ田舎にいた方がいいのかも。何をするにも誰かと一緒じゃないと許されない田舎。1人で行動している異質なやつには人権がない田舎。そんな土地に腰を据えて住むとなると、必然的に日々を誰かと過ごすことになる。人嫌いでも誰かと過ごすことを強要される世界にいれば、1人で孤独を感じることがない。息苦しいかもしれないけど。
たまに考える。私はこのまま1人都会で老いていくのかと。友達はおらず仕事を死ぬほど頑張り成果を残すではなく、刻一刻時間だけを無駄にして。昔からずっと思ってることがあって、誰かの一番になれたことがない。こんな悲しいことがあるのか。例えば友達において、私を含めて3人のグループがあったとして、私以外の2人がそれぞれ1番に想い合っていて、私は二番目。都合のいい存在だ。家族において、姉が1番で私は2番。誰かの1番になったことがない。1番になるってどんな感じかな。なりたいな。